昔見た何かのドラマと某イベントを参考にしています 目の前に大通りがあって、信号がある。 … 霧がかかってて見にくいけど、信号の先には事務所のあるビルが見える。 えーっと、私、事務所に行こうとしてたんだっけ? さっきからすぐ前の通りの信号が青に変わるのを待っているんだけど、なかなか替わらない。 私以外の人や車は全然通らない。 なんだか明るい。今昼なの?今、夜だったと思ったけどなぁ、なんだか記憶があやふやだ。 「ねえ。」 少し待ってたら後ろから声がした。 振り向くと金髪でラフな格好の女の子が立っていた。 「け、k…」 思わず「毛虫!?」って言いそうになったけどこらえちゃった。 誰だっけ、この子…知ってるような気がするけど思い出せない… 「ねえ」 また言ってきた。 「な、なんですか?」 「100円ちょうだい」 「ええ!?」 「ミキね、喉がかわいちゃったんだけど、お金足りないの」 近くにある自動販売機を指さす。 ミキ…ミキ…う〜ん、聞いたことある名だけど思い出せない…。 それより100円足りないの?それって必要な金額のほとんどじゃないの 「ねえ、ひゃ〜くえん!」 いろいろ考えてたら、また言ってきた。 この子、何となくなれなれしいな、知ってる気もするけど… そんなこと考えながらも、なぜか100円渡していた。 「あはっありがとなの」 満面の笑顔で彼女が買ったのは缶のお汁粉だった。 この季節もうあるの? ごくごく飲むが、少し汁が落ちてつつ〜っと首を伝って胸元に落ちていく。 思わず見とれてしまった。 信号はまだ変わらない。 遅刻かな〜、とも思ったけど、時間もわからないし、何時までに行けばいいかも忘れてしまった。 何分経ったんだろう。 さっきから車も通ってないし、渡っちゃおうかな そう思ってたら 「ねえ、そっち行っちゃだめだよ」 さっきの子がまた話しかけてくる 「でも、私用事があって…」 「事務所なんか、ないよ。用事もないよ。」 目覚めてよ!春香! そうだ 思い出した この子は… 「春香、春香、目覚めて!」 目が覚めた 白い天井が見える… 夢…!? さっきの夢にいた女の子がいた。 そうだ、美希だったんだ。 「み…き…」 「よかった!生きてたんだね春香〜!」 そうだ、私、美希をかばって車に轢かれて… 「春香〜!」 「おふっ」 美希が体にのしかかってきた  美希をかばって車に接触した私は気を失って病院に運ばれたみたい。 幸い気は失ったけどけがは大したことなくて、すぐに帰れた。 美希もけがはなかったみたい。 病院を出たらまだ夜で、事故からそれほど時間はたっていなかった。 お母さんに電話で無事を伝え、美希と帰ることにした。 美希はいろいろうるさいくらい心配したりケアしようとしてくれた。 いつもはボケ〜ってしてるのに、さすがの美希にも衝撃的だったんだね  それにしても不思議な夢だった。 あのまま事務所に行ってたら私どうなっていたのかな? 考えたらちょっとぞっとした。 あの美希には助けてもらったのかもしれない。 「ほら見て春香!お汁粉が売ってるの。一緒に飲もうよ。100円ちょうだい」