「真クンはさー」 「んー?」 「雪歩のこと好き?」 「好きだよ」 「むー。そうじゃなくて」 「?」 「ライクじゃなくてラブってやつなの」 「それはないよ。だって雪歩は女の子じゃないか」 「雪歩がかわいそうなの」 「普通だよ、友達なんだから」 「いーや。ミキはね、雪歩は真クンのこと好きだと思うよ」 「そんなことないよ」 「好きって言われたことある?」 「ない」 「じゃあ雪歩に付き合って下さいって言われたらどうする?」 「気持ちは嬉しいけど、ごめんって断るよ」 「王子様なの」 「なんでそうなるんだよ。本当に王子様なら喜んで付き合うだろ?」 「やっぱり付き合いたいんだ?」 「なんでそういう方向にもっていきたがるかな...」 「じゃあ真クン、なんで男の子を好きになるのは良くて、女の子を好きになるのはダメなの?」 「えーそんなの分かんないよ。律子にでも聞けば答えてくれるんじゃない?」 「律子に聞いても、真クンが求めてるような答えは返ってこないの」 「なんで?」 「だって律子、ミキと付き合ってるもん」 「...え?」 どこからともなく律子が現れて、無言で美希にチョップをかましていった。 2人の真相は分からないけど、チョップした律子の顔が赤かったことだけは確かだ。