『07月21日、夜の765プロにて』 人気のない夜の事務所で、私は彼女にベッドに押し倒される。逃げ出すことは出来ない。 彼女が何かを取り出す。それは、彼女自身の写真。健康的な肌と真っ赤な水着が眩しい写真。 彼女はこれを私の鞄から見つけたそうだ。そう、あれは私の持っていた写真。私の大事な写真。 ――何で持ってるの? 彼女はその理由を問いただす。 言えるわけがない。私は顔を背け押し黙るしかない。 ――言えないんだ。じゃあ返してね。 冷たい声で彼女が言い放つ。ダメよ…それは私の大切な… ――どうして言えないの? それは駄目…だって私がしたことは… ――やっぱり返してもらおうかなぁ。 私は観念する。オナニー、してました、と小さく呟く。 ――聞こえないよ、何か言った? オナニー、してました。貴方のこと考えながら。 私ははっきりそう答える。 ――ふうん、私のこと考えてエッチな事してたんだ。まさかユニットの仲間にそんなふうに見られてたなんて思ってなかったなぁ。 見損なった、というようなキツい視線。何故か背筋がゾクゾク震え、身体が熱くなってくる。 ――ねぇ、私に見せて、自分でしてるところ。 そんなの絶対無理。恥ずかしくて死んでしまいそう。 ――じゃあプロデューサーさんに言っちゃおっかな、ユニットの相方が変態だったから解散したい、ってね お願い、それだけは、やめて。 ――見たいんなら、見せてあげる。だから私の前でやって見せて。 彼女がスカートを捲り上げる。下着がはっきりと見える姿。胸が熱く、全身が火照るような感覚に襲われる。 自然と手が動き、自らを慰めてしまう。いつもしている行為。感じるところを自ら攻めたて、昂ぶっていく。 ――いつもは凛々しいのに、とってもだらしない顔… そんな言葉の責めも、快感を増すスパイスになってしまう。自らを慰める手の動きが一層激しくなる。 ――わぁ、私に見られながらイっちゃった。本当に変態だね。 あっさり限界を迎えてしまった。全身が跳ねる。彼女に見られ、言葉責めを受けながらの行為は 凄まじい快楽をもたらした。大声で彼女の名前を叫んでしまった。 ――そんなこといつもしてたんだ。 荒く息を吐く。今までで一番気持ちよかったかもしれない。 ――じゃあ、次はお望みどおり私がしてあげるね。 彼女が覆いかぶさる。達したばかりなのに、身体がまた快楽を求める。 ――あっさり終わっちゃ駄目だからね、沢山可愛がってあげる。 「という感じかしら」 深夜の765プロ。だれもいない筈の事務所に僅かな電気が灯っている。 その部屋の机には3人の人影があった。こんな時間に事務所にいられるのだから765プロ関係者なのだろうか 暗がりで良くは見えない。3人はそれぞれ大きなアクセサリで顔を覆っており一目見られても誰かは わからない。今話を終えた人影はHMDで顔を隠していた。 彼ら(彼女ら?)は時々夜の765プロに集まり、お互いに事務所に所属する誰のどんなシチュエーションで 自らを慰めるかについて話をしていた。顔を隠しているのは内容が内容なだけに、だろう。 「それでその後どうなるの?」 「春香と何度も激しく交わって気づけば私のお腹に新しい命が、という感じね」 「相変わらず濃い受けネタねぇ」 「ちは…じゃなくて、CKは自分が受けになるシチュエーション大好きだね」 CKと呼ばれた人影がコクリと頷く。話の内容が内容だけに、3人はアルファベットで お互いを呼び合あうようにしていた。…一体どんな意味があるのだろうか。 「前は確か…あずささんに飼われてペットの犬になっちゃう話だったかな?」 「そうね…あずささんは私のご主人様…春香は私の旦那様…」 HMDの下から除くCKの頬が赤く染まっている。 「YHは相変わらず真の調教ネタなのかしら?」 「続きも考えてるよぉ」 YHと呼ばれた人影が話を始める。彼(彼女?)は舞踏会に付けていくような黒いマスクをつけていた。 「真ちゃんは私の調教ですっかり快楽漬けになっちゃって…事務所でもちょっと様子がおかしくなっちゃうの」 YHの息が少し荒い。自身の妄想で興奮しているようだ。 「それでね、感づいた四条さんが真ちゃんを助けに乗り込んでくるんだけど、そこを逆に 捕まえてハードに調教してあげるんだよぉ」 「えげつないわね…YH」 「はあぁ…四条さんの凛とした顔が快楽に負けて少しずつ堕ちて惚けていく姿…堪らないですぅぅ」 うっとりした声をあげるYH。 「そんな顔はちょっと想像つかないわ…」 「次は響ちゃんかなぁ…堕ちた二人に手伝ってもらうのなんて愉しそう」 「YHの妄想は犯罪スレスレね」 CKは少し呆れ気味に言う。 「えーっ、そんな事言ったらりつ…RAの方が犯罪だと思うけど」 「RAの狙いは亜美真美や高槻さん達だものね」 「そうね…あの穢れを知らない無垢な瞳、膨らみかけの体つき、恥じらう姿!最高だわ!」 興奮気味に話し始めるRAと呼ばれた人影。顔は蝶をあしらった仮面で隠れている。 彼(彼女?)は年少組がお気に入りのようだ。 「マッサージ、って言えばだいたい身体のどこでも触らせてもらえるし、手が滑った、で通るわねきっと」 「亜美ちゃん真美ちゃんはいろいろ知ってそうだけど」 「でも実際どんなものかは知ってるわけじゃないでしょ、そこをじっくり教え込んでいくのよ」 てをわさわさと動かすRA。 「そうやってじっくり慣らしていくと、あの子達無邪気に求めてくるようになってねぇ」 口元をにやけさせたまま語り続けるRA。 「伊織と美希もそそるわね、知識も経験もそこそこありそうなところを、自分好みに塗り潰していくのよ」 「RAは15歳未満がお好みだね、調教しちゃうのはちょっとかわいそうかなぁ」 「年下に攻められるのも良いかもしれないわね」 三人の会話は続き、夜が深まるとともにその過激さを増していった―― 翌朝、早朝の765プロ。 3人は既に帰っており、事務所には誰もいない。 そこへカチャ、と鍵の開く音がして事務所に人が入ってくる。事務員の音無小鳥だ。 「えーっと、レコーダレコーダ」 机の書類の隙間に隠してあった音声レコーダーを手に取る。 「あはっ、ちゃんと録音出来てるわね」 にやぁ…と不気味な笑みを浮かべる小鳥。どうやら真夜中の3人の会話を録音していたようだ。 「3人とも、録音されてるとは知らずにあんな過激なトークをしてるなんて、まだまだ甘いわね」 鞄にレコーダーを大事にしまい込む。 「3人の妄想、美味しく頂きますっ…でも、それだけじゃ物足りないわね」 不気味を通り越し邪悪な笑みを浮かべる。 「このこと教えたらどんな顔するかしら…これをネタに3人に夜の玩具になってもらうのもいいわぁ」 口元から涎が垂れる。一体どんな危険な妄想をしているのだろうか。 「うふ、うふふふふ…」 一人だけの事務所に笑い声が響き渡り続けた。 ---------------------------------------------------------------------------------------------- 夜の事務所に集まった3人…いったいどこのだれなんでしょう(棒) 日付からこんなしょうもない妄想してすいません、ごめんなさい。 なぞのさんにんが好きな方にはイメージぶち壊しなところもあり本当にごめんなさい。私も好きですけどね。 えっ、言い方がアイドルの中から選んだように聞こえる?いやいやそんなことは… とりあえずここまで読んでいただきありがとうございました。駄文で失礼。